ハンバーガーで古里・埼玉県羽生市を盛り上げたい。素材や製法にこだわる「グルメバーガー」の第一人者、渡辺貴広さん(55)が発案した夢の第一歩「羽生バーガーフェス」が6日、市内のキヤッセ羽生であった。県内外から多くの人が詰めかけ、予定より早く完売する店が相次いだ。
初開催の今回、渡辺さんの下で修業した弟子の県外2店、渡辺さんを含む市内3店の五つのグルメバーガー店のほか、羽生産のイチゴなどをバンズにトッピングしたアイスバーガーで市観光協会が出店した。
各店前には朝から列ができ始め、30分早めて午前9時半に開幕。食べ比べをしてもらうため、各店とも量、価格を抑えめにしたが、材料、調理法、味へのこだわりはいつも通り。渡辺さんの店「Big Bang Diner」はフェスのために開発したバーガー。厳選したビーフに、地場産ポークをつくだ煮にしたものをあわせた。ほかの市内2店はというと――。「King Diner」は国産牛100%のパテにパン店と研究を重ねたバンズ、そして「一番の売り」という笑顔でおもてなし。オーナーがアルゼンチン出身の「LULU CAFE」は、母国のハーブ香るチミチュリソースで奥深い味に仕上げた。
どの店も口に運べば笑顔になるバーガーを提供してくれた。渡辺さんはそれがうれしかった。第2回は未定だったが、「次回はもっと内容を向上させたい」。会場に駆けつけた河田晃明市長も「この盛況ぶりを見たら、やらないわけにはいかない」と支援を約束した。(猪瀬明博)